コンフィグレーターとは?主な機能や比較方法、おすすめシステムを解説
- 共動創発事業本部
- 4 日前
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目次
製造業をはじめとした多品種・多オプション製品を扱う企業にとって、製品構成や仕様選定を効率化する「コンフィグレーター」は、営業・設計・製造の現場において欠かせないツールとなっています。
最近では、製品見積もりシステムにコンフィグレーターを付与したCPQツールが一般的になってきています。
本記事では、見積もり機能なども備えたコンフィグレーターを中心に、主な機能や設定方法、比較・選定のポイント、さらにはおすすめのコンフィグレーターシステムまで、わかりやすく解説します。
製造業のコンフィグレーター(コンフィギュレーター)とは?
CPQとは?
まず、昨今営業支援ツールとして注目されているCPQについて簡単に説明します。
CPQとは、「Configure(構成)・Price(価格設定)・Quote(見積)」の頭文字を取った言葉で、製品構成から価格設定、見積書作成までを一連で自動化する営業支援システムです。
分かりやすく一言で言えば、見積作成機能が付与されたコンフィグレーターがCPQと言えます。
詳しくは、「CPQとは?意味や導入メリットを解説」のコラムをご参照ください。
製品仕様選定や見積もりに欠かせないコンフィグレーターとは?
コンフィグレーターとは、製品の仕様や構成をルールに基づいて選定できるソフトウェアです。
製品の組み合わせに制限や依存関係がある場合、人力で正しく構成するのは手間がかかるだけでなく、ミスの原因にもなります。
コンフィグレーターを導入することで、あらかじめ設定された仕様選定ルールに基づき、誰でも正確に仕様を選べるようになるため、選定ミスによる設計や製造からの手戻りがなくなり、商談リードタイム短縮や受注後の仕様変更の削減に繋がります。
特に多品種対応が求められる製造業では、製品バリエーション管理、顧客ごとに異なる仕様対応、迅速な見積作成に大きく貢献します。
コンフィグレーターが必要な理由
バリエーションが多く、仕様や組み合わせが複雑で顧客ごとに異なる仕様を要求される製品では、営業だけでは見積回答ができず、設計や製造への仕様、見積確認が必要になります。
その際、正確な情報共有やミスの防止が課題となります。こうした課題を解消し、受注活動の質とスピードを高めるために、コンフィグレーターの導入は非常に効果的です。
主な理由は以下のとおりです。
✓ 人為的ミスの削減
従来、営業担当が製品構成を手作業で行っていた場合、誤った組み合わせを選んだり、見積に不要なオプションを含めてしまったりといった構成・価格のミスが起きがちです。
コンフィグレーターでは、製品ごとに設定されたルールや条件に基づき、自動的に選択肢が制限されるため、誤った仕様の選定や計算ミスを防ぐことができます。
たとえば、「A部品を選んだ場合、Bオプションは選べない」といった依存ルールも自動的に適用され、設計・製造部門への誤情報伝達のリスクも低減します。
✓ 業務の効率化
製品知識に乏しい営業担当や代理店でも、画面上のガイドに従って項目を選択するだけで、誰でも正確な構成を短時間で作成できます。
これにより、ベテラン社員に頼っていた作業が平準化され、営業力の底上げにつながります。
また、顧客の個別要求に対する複雑な製品仕様や価格も都度設計に確認する必要がなくなり、営業で提示できるため、見積提示までのリードタイムを大幅に短縮でき、顧客への迅速な対応が可能になります。
✓ 顧客満足度の向上
顧客は「早く」「正確に」「納得のいく説明を」求めています。
コンフィグレーターを活用することで、顧客の要望に沿った構成を即座に提示でき、見積の正確性とスピードの両立が実現します。
たとえば、商談中にその場で構成と価格をシミュレーションし、数パターンの構成案を提示することも可能です。
こうした対応力が、他社との差別化につながり、顧客の信頼獲得・満足度向上に直結します。
コンフィグレーターシステムとは?
コンフィグレーターシステムとは?
コンフィグレーターシステムとは、複雑な製品の仕様やオプションをルールに基づいて正しく選択し、組み合わせることを支援するソフトウェアシステムです。
製品や部品の仕様、組み合わせ条件などをルールベースでマスター定義し、顧客要求に応じた製品構成や仕様を提示することができます。
また、選定結果を営業・設計・生産など社内各部門と情報を共有することでスムーズな業務連携が可能になります。
Webベースの操作画面やクラウド対応型のシステムも増えており、営業担当・代理店・顧客自身によるセルフ見積にも対応可能な製品が登場しています。
コンフィグレーターシステムの主な機能
コンフィグレーターシステムには、製品構成業務を効率化し、精度とスピードを高めるためのさまざまな機能が搭載されています。
以下に代表的な機能とその活用シーンを紹介します。
● 製品仕様のルール設定と構成機能
コンフィグレーターの中心となるのが、製品構成ルールの登録と管理です。
たとえば、「サイズがLの場合、オプションAは選択不可」や、「Bのパーツを選ぶと自動でC部品も含まれる」といった組み合わせ条件・依存関係・排他条件を細かく定義できます。
これにより、営業担当者が画面上で選択を進めると、システムが自動で正しい構成だけを導き出し、不正な組み合わせを排除できます。
知識や経験に依存せず、誰でもミスなく仕様選定が行えます。
● 自動価格計算機能
選ばれた構成内容に基づいて、リアルタイムで価格を自動計算します。
基本構成の価格に加え、オプションの追加料金、特注品の費用などを積み上げて提示します。
数量割引、キャンペーン割引など、様々な価格ルールや割引条件を考慮することも可能です。
また、複数通貨での価格設定や見積もりもサポートします。
営業現場では、お客様との商談中にその場で価格表示ができ、商談をスピーディに進めることができます。
● 見積書の自動作成機能
構成と価格が確定すると、見積書や仕様書を自動出力できます。
出力形式はPDFやExcelが一般的で、自社のフォーマットに合わせたテンプレートカスタマイズも可能です。
発行された見積書のバージョン管理、顧客への送付、進捗状況の追跡なども行えます。
● ERPとの連携機能
製品構成の結果を、ERP(基幹業務システム)と連携することで、受注から設計・製造までの情報を引き継ぐことが可能です。
コンフィグレーターで確定した受注情報(製品、数量、価格など)はERPの受注管理に引き継がれ受注処理されます。
製品構成情報は製造BOM生成と連携されます。
また、ERPで管理されている製品、顧客、価格などの各種マスター情報をコンフィグレーターと連携することで、データの一貫性を保つとともに全体プロセスの効率化にも寄与します。
● 顧客・代理店向けWebポータル機能
営業部門だけでなく、代理店やエンドユーザー自身がWeb上で構成・見積ができるセルフサービス機能も提供されることが多くなっています。
たとえば、ポータルサイトにログインした代理店が、自社顧客の要望に応じて構成・価格を確認し、即時に見積書を出力。
さらに受注まで一気通貫で処理できるため、販売チャネル全体の生産性が向上します。
BtoB企業においては、顧客体験(CX)の強化にも直結する機能です。
コンフィグレーターを選ぶ時の比較ポイント
柔軟性と拡張性で比較する
製品ラインアップや構成ルールの変更が頻繁な企業にとって、ノーコードで設定変更できる柔軟性は重要な選定基準です。
また、今後のグローバル展開や他部署への展開を見据え、拡張性の高いシステムを選びましょう。
連携性で比較する
CRMやERPなど他の業務システムとのスムーズな連携が可能かも大切です。
受注から設計、製造までの情報を一元化できることで、業務全体の効率化やデータ整合性の向上が実現します。
操作性・ユーザビリティで比較する
コンフィグレーターは営業担当や代理店が使うケースが多いため、わかりやすいUI/UX設計かどうかは定着率に直結します。
実際のデモ画面やトライアルで確認することをおすすめします。
サポート体制・導入実績で比較する
システム導入後のトラブル対応や製品アップデートへの対応力も重要です。
過去の導入実績や同業他社での成功事例が豊富なベンダーであれば、安心して導入できます。
おすすめコンフィグレーター「Fleacia CPQ」
製品概要
「Fleacia CPQ(フリーシア シーピーキュー)」は、BtoB製造業に特化した国産のCPQソリューションです。
見積もりシステムにコンフィグレーター機能が付加されたCPQソリューションが多い中、Fleacia CPQはコンフィグレーター機能に強みを持っています。
工作機械や産業用機械などの個別受注型製造業のような構成や仕様が複雑で、仕様確定ルールに専門的な技術計算を伴うような製品のコンフィグレーションにも対応が可能です。
おすすめできる理由
ベテラン営業や設計者の思考プロセスをデジタルに再現
若手営業や海外営業でも、ベテラン営業と同等レベルの提案を行えるようになります。
ノーコードでルール設定が可能
Excel形式で複雑な仕様の組み合わせルールや、技術計算ルールを定義できるため、開発なしに自社でマスターの管理や変更が可能です。
Web公開で営業を介さずユーザ自身で仕様選定、見積もりが可能
自社のWebページで公開することで、顧客自ら製品・仕様選定、価格算出などを行うことができます。
スモールスタート、クイックウィンでシステムの拡張が可能
SaaSソリューションである「Fleacia CPQ」は、初期費用を大幅におさえ、且つ短期に導入できます。製品を限定して小さく始め、徐々に横展開するアジャイルなアプローチも可能です。
国産ソリューションならではの柔軟な対応
年数回のバージョンアップ時に、お客様の汎用的なご要望に対して、柔軟に機能として取り入れることができます。

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まとめ
コンフィグレーターは、仕様選定のミスを防ぎ、スピーディで正確な営業活動を支える「製品構成の頭脳」となるツールです。
特に製造業においては、業務の自動化・効率化・顧客満足の向上に欠かせない存在となりつつあります。
ぜひ本記事を参考に、自社に最適なコンフィグ特に「Fleacia CPQ」のように柔軟性と操作性を兼ね備えたシステムは、現場にも経営層にも大きなメリットをもたらします。
今後の業務改革に向けて、ぜひコンフィグレーターの導入を検討してみてはいかがでしょうか?